ボルシチ


大学生の頃、学食のメニューに「ボルシチ」があった。
yahoo!辞書の大辞林をコピペします。


  ボルシチ【 borshch】
  (ロシア)ロシア料理で、肉・野菜などを大切りにして長時間煮込み、
  ビーツ(赤かぶ)を入れて仕上げたスープ。
  サワー-クリームを加えて食べる。


味音痴なので、当時の学食のものが、これに忠実だったのかは不明。
でも、あったんですねえ、ボルシチが。
寒い時に、時々食べていたような気がします。
赤カブが入っていた記憶はないんだけど。

検索をすると、「学食のボルシチ」との表現が複数出てきますから、
我が母校だけでなく、
日本の多くの大学学食にあったのでしょうか?
今でもあるんやろか?

ところで、このボルシチって、ロシア料理店は除くとして、
普通にはほとんどお目にかからないと思います。
ファミレスにあるとか、レトルトがスーパーで売られているとか、
コンビニのオデンの横にあるとか、聞いたことも見た事もない。

そんなマイナーな料理が、何故、学食にはあったのだろう?


私は、今、40歳でございます。
ちょうど大学生の頃に、ソ連など、社会主義国の崩壊をテレビで見ました。
だから社会主義のイメージは、
重たくて暗くて、うんざり、みじめなもの、という感じ。

だから、自分より上の世代で、学生運動をなされた方々などが持つ、
社会主義とかソ連、ロシアへの憧れの感情って、共感不能なのです。

昭和三十年代の本などで、
うたごえ喫茶ロシア民謡を・・・」とか読むと、
分からんなあと考え込んでしまいます。
ロシア文学も読んだ事ないしなあ。

で、勝手な想像なのですが、学食のボルシチは、
以前の学生たちが持っていたソ連への憧れの一つの表れで、
憧れが弱まり小さくなっても、
栄養とか味とか、値段の強みで生き残っていたのかもな。
そんな推理をしております。


さて、こんな内容の記事を書いたのも、
ここ数日マスコミを賑わした「トロイカ」に違和感を覚えたからです。

この言葉も、実際の内容は別にして、
学食のボルシチ同様に、ソ連への憧れの断片ではないんでしょうか。
完全絶滅はせず、ところどころに残っているものなのですね。

ソ連スターリン後の集団指導体制に名付けられたのが最初らしいけど、
今の時代にも、まだこの言葉を使おうとする感覚って、不思議だよなあ。
しかも、自分たちで口にしているらしい。
三人とも、宇宙人に見えてきたよ。

決裂して代表選突入らしいけど、
この言葉を完全に時代遅れにするためにも、
良かったんじゃないかと思うのであります。

ロシア文化を全否定するつもりはないですけどね。