徳って何だ?

徳って何だ?(司馬遼太郎著「竜馬がゆく」より)





民主党のゴタゴタから、以下の文を思い出しました。


  清河はそういう男だった。
  非常な尊王家でもあったが、
  同時に自分をも世間に押し出したかった。
  独り策謀をめぐらし、
  その策謀で世間を踊らせ、
  しかも策士らしく背後で帷幕を垂れこめているのではなく、
  功をひとり占めにし、
  常にその策謀の中心にすわりたがった。

  徳がない、ということになろう。

  この稀代の才子の生涯を決定した不幸は、
  そういう欠陥にあった。

  (中略)

  たったひとつ、人間への愛情が足りない。


見事な文章だと思います。

でもね、「徳」って何?

政治家を評する時、
「徳がない」と言い切る評論家があるようです。
とてもすんなり頭に入る言葉だけど、
実際のところ、未熟な私にはよく分かりません。

「徳がある」人とはどんな人で、
その人は何を出来るのだろう?

社会や政治を動かすような事を起こす場合、
その人が持つ「徳」というのは、力になるのだろうか?
むしろ、下手に「徳」があるばかりに、足かせにならないか?
(スーチー女史が念頭にあります)

私にはよく分からないのです。

ただ分かっていることは、
「人徳者ぶる人」は大っ嫌い、という自分の幼稚な感情のみ。

人徳者ぶって「ギャンブルの弊害」を説く人間は、
馬糞の池に沈めてやる!

(何で、こういう落ちになっちゃったのだろう・・・)