聖夜の贈り物

クリスマス・イブの夕方、
20代くらいの、若いパパ風のがっしりした人が、
ケーキの箱らしき物を提げて歩いているのを見ました。

よくある光景ですよね。

ただちょっと違うのは、その彼が松葉杖をしていたこと。

まあ、そんなに深刻な状況ではなさそうで、
片手で補助用として添えている感じ。
で、もう片方の手にケーキの箱。

そんなに深刻ではない、
なんて他人事ですから書きましたけど、
やっぱり普通よりは持っている物が揺れています。

さて、あのケーキは、
形が崩れることなく、無事に食卓にたどり着いたのでしょうか?

そうであって欲しいと願う一方、
グチャグチャになったケーキってのも、
思い出として子供ら家族の記憶に残るだろうな、とも思います。

神様はどっちを選ぶでしょうね?

私は、その彼に話し掛けた訳ではなく、
勝手にストーリーを作り上げております。
だから、箱の中身はケーキではないかもしれないし、
彼に子供や家庭はないのかもしれません。

空想しすぎかもしれないけど、
絵本になりそうだなあ、と思った風景でございました。

こんな風景一つも、「聖夜の贈り物」だと思いませんか?