あたしゃ門田博光が好きだった、という話

いつぞやの福本豊さんの記事に続いて、
もう一人の大好きな選手・解説者であった
門田博光さんのエピソードも書いておきたいと思う。

彼についても、現役時代の成績を改めて記す必要はないでしょう。
40歳を過ぎてからの大活躍の印象は強烈過ぎましたね。

で、以下の内容は、引退直後くらいだったかに、
島田紳助とのトーク番組で話されていたものです。

西武の大エースで監督も務めた東尾修は、
精密なコントロールで打者の内角を死球ぎりぎりでえぐり、
のけ反らす投球を武器とされていました。

が、その東尾が門田の内角を厳しくは攻めなかったそうなのだ。

紳助が「遠慮」なのかとの内容を門田に振ると、
「そうではない」と否定し、次のように語った。

東尾も、一度だけ門田の懐深くを攻めたらしい。

対して門田博光はどうしたか?

なんとその日、ホームランもヒットも狙うのをやめ、
打球で東尾を狙ったと言うのである。
全打席で、内角だろうが、外角だろうが、高かろうが低かろうが、
どんな球が来ても全てピッチャー返し。

私の記憶が定かではないのだが、
最後の打席では、実際に打球が東尾に当たったか、当たりかけたか、
そこまでして東尾をゲンナリさせたのだそうだ。

野球って格闘技なんだと、
これを聞いたときには深く感じ入りました。



そんな恐ろしい門田博光なのだが、
現役時には怪我に弱く、引退後は病魔に侵されている。
今は病気療養中で、表に出ることはほとんどない。

とっても残念で、寂しいです。
解説者としても、味わいがあって魅力たっぷりでした。
復活してくれたら嬉しいな。