村山明さん

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昨晩の大井競馬場でのジャパン・ダート・ダービーでは、
村山明厩舎のテスタマッタが勝利して、
昨年9月に開業したばかりのこの厩舎の最初の重賞かつJpn犠,舛砲覆辰拭
37歳と若い村山調教師は、
今後、関西を代表する存在になっていくかもしれぬ有望株である。


さて、この村山明という男は、私の馬券歴において重要な存在なのです。
騎手時代の事ですけどね。

人間側に純粋でひたむきな思いがあると、
馬が実力以上の力をレースで発揮してしまう事がある、と教えてくれたから。

今調べてみたのですが、
2001年2月25日の阪神競馬場の最終レースでした。
9番人気(単勝39.2倍)のワンダーシチーで、
村山明は見事な追い込みを決めて勝利したのです。

これがマーべラスクラウン(JC)やマーべラスサンデー(宝塚記念)などを管理した、
大沢真調教師の最後のレースであり、
そこで主戦だった村山くんが渾身の騎乗を見せてくれたのでした。

当時聴いていたラジオの解説でも、
「まさかワンダフルシチーが・・・」と言われてましたね。


村山さんは、騎手としてはパッとしない存在でした。

彼が最高に脚光を浴びたのは、2000年のフェブラリーS
正直、乗り替わりでも仕方ない状況で、一番人気の馬に乗せてくれたのは、
大沢先生の温情だったのだろう。
そして、それに応える事が出来ず、サンフォードシチーは4着。

さぞ悔しかったろうと思う。



そんな恩を受けた大沢調教師の定年の日、出走したのは一頭だけでした。
前走は11番人気で7着というさえない成績の馬。

私は京都の場外で、モニターを見ていたのだけど、
そこにちらっと映った村山明の表情から、何かオーラを感じたのです。

だから半信半疑ではあったけど単勝を一点買いしてレースを見て、
最後の追い込みのド迫力に背筋が痺れる思いがしました。

「オトコやぁ! 村山ぁ!!」


何度か書いてきていますが、私が競馬を続けているのは、
馬が発するオーラを見たいからなのです。
これを教えてくれたのは、トウカイテイオーでした。
ジャパン・カップの日のパドックや返し馬の彼の様子をテレビで見て、
唸ってしまったのです。

「大きなレースを勝つ馬は、レース前からオーラを発している」

この信念があるから、ずっと私はパドック党なのです。


しかしこれは、馬だけでなく、人間でも同様なのだと教えてくれたのが村山氏。

静かにメラメラと燃える物があれば、
二流ジョッキーだって、武豊を上回るパフォーマンスを見せる一瞬がある。
(一瞬にしか過ぎないから、一流にはなれないんだけどね)

私の馬券歴での最大の後悔の一つが、
松永幹夫の引退の日のブルーショットガンの馬券を買えなかったことだ。
いや、その日の彼の表情に注目していなかったことだ。
一体どんなオーラを彼は発していたんだろ?


なんだかダラダラと書いてしまって申し訳ない。

結論は、私、園橋軒太郎は、
馬であれ、人間であれ、ノラ猫であれ、
オーラを発している存在を見るのが好きである、という事なんです。