日本には多くの「変わり者」が存在し、多様な文化の形成に貢献してきた。

江戸後期の菅江真澄も、その一人なのだろう。

現代で言う文化人類学民俗学の祖である。
何故、このような文章やスケッチを書こうと思ったのか、
その動機が不思議で仕方ないのだが、
今となってはとても貴重な資料をたくさん残してくれている。

その中に、「百臼の図」というのがある。
(確か「ももうすのかた」と読むのだと記憶しているが、間違いかも)
主に東北地方だが、そこで使われている様々な臼をスケッチしたものだ。

何て事のない図絵集なのだが、実に味わい深いものです。

繰り返しになるが、何故、臼にこだわって、何点もの絵を書いたのだろう?
不思議だよなあ・・・


ところで、本日、こんなニュースがあった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091204-00000010-nnp-l46


  石臼ばかり連続寸借詐取か 「もちつきするから貸して」 
  鹿児島・志布志署 容疑の男を逮捕

  12月4日7時7分配信 西日本新聞

  鹿児島県警志布志署は3日、もちつきに使う石臼をだまし取ったとして、
  詐欺の疑いで、同県肝付町の無職男(49)を逮捕した。
  同署によると、管内で石臼をだまし取る詐欺事件が夏から多発。
  師走を迎え、もちつきが盛んになる季節だが、
  捜査員は「なぜ石臼ばかり被害に遭うのか」と首をひねっている。
  (後略)


何だかさっぱり分からぬ事件である。
しかし、この記事を読んで、私は菅江真澄を思い出した。
臼には、ある種の男を夢中にさせる「何か」があるのかもしれない。

隠語として、あの意味もあるしなあ。(って、これは脱線。ゴメンチャイ)
タイガー・臼という駄洒落も考えたが、これじゃどうしようもない。