王貞治とか、俳句・川柳とか、雑感

※漢字の訂正
すみません。「絶ち物」でなく「断ち物」でした。
コメントも含め、間違った漢字を何か所も使っておりますので、
あえて書きなおすのはやめて、そのままにしておきます。

◎中学の頃、中間・期末試験は大変だった。

当時の雑誌だったかに、
試験前日は勉強を早目に切り上げて眠るのが良い、とあった。
そして、直前まで単語帳を見るのはやめろ、と。

実際、その通りだったと思う。

極端な話、あえて試験勉強はしない方が好成績につながる。
そう自分で決めておけば、
普段の授業時間などに集中力を高めておくしかない。

普段はダラダラ、試験前だけ必死、というパターンより、
普段は集中し、試験前はリラックスの方が良いのは当然だ。

ただし、私も含め、そんなことを出来る人間は少ないが。


◎好成績を残したいとか、飛躍したい際、
あえて自分にハンデを課すという方法がある。

最近の子供や若い人は、「絶ち物」ってするのだろうか?
「合格するまで大好きな○○は食べません!」みたいな。
好きな物をあえて絶つことで、人間はパワーが出てきたりする。


◎塩澤幸登「王貞治の甲子園」を読んだ。

最高に面白かった部分が、ここ。

「ノーワインドアップと一本足打法って
問題の構造が似ているんじゃないかと思うんです。
なんかこう自分から自分にハンディをつけるみたいな、そうすることで、
自分のエネルギーを正しい形で引き出せるようになる(後略)」

この著者の質問を、王はほぼ認めた。

う~~ん、なるほど!


◎ノーワインドアップ

中学時代から評判の投手・王貞治は、
早実入学後すぐに夏の甲子園出場の原動力となるが、
甲子園では散々のピッチングで敗退。
投手として、一度ここで小さな挫折をした。

そこで、有名なノーワインドアップ投法を日本で初めて身につけて、
二年のセンバツで全国制覇を成し遂げる。

ワインドアップ、ノーワインドアップ、セットポジションと、
それぞれに一長一短ある訳だが、
一見ハンデの「振りかぶらない」投法を彼が初めて選択したのには、
野球の歴史の不思議を感じます。


◎トルネードや振り子打法

超一流の個性とは本当に魅力的である。

彼らは、長所をさらに伸ばすとか、短所を補うために、
極端な方法を生みだした。

しかし、極端さは、致命的な欠点にもなりうる。
コントロール不安、盗塁されやすい、バランスが崩れやすい等。
そう、ハンデでもあるのである。

つまり野茂もイチローも、村田兆治も、
あえて自分にハンデを課して、努力で克服し、
才能を爆発させたとも言えるのだろう。

レベルは全く異なるけれど、
試験前に試験勉強をしないとか、大好物の肉を絶つだとか、
そうやって一般人が力を出そうとするのに似ているのかも。


◎考えてみれば俳句も

俳句や川柳も、575などの制約・ルールがある。
ハンデとも言えるのでは。
それでいて自由詩や散文以上の作品が数多くある。

ハンデってのは、改めて面白い。