図書館について、再び


 シンガポールには何度か行った。

観光もしたけれど、何しろ常夏の国である。
エアコン付きバスで名所を回るなら、まあ楽だろうが、
こっちは基本一人で足を棒にして歩き回る。地下鉄使って。

そこで、クソ暑い時間帯には、
よく町中にあった国立図書館を利用させてもらった。
(確かめたら、あれから新築移転したらしい)
パスポートを見せれば入館して本は読めるのです。

これがとっても良かった。
例えば、格式高く歴史あるラッフルズ・ホテルを午前中に見学する。
その後、図書館で関連の本を探して読む。
ガイド本や、パンフレットには書かれていない、
より深く広い事情が分かるし、有効に時間がつぶれる。

落ち着いて静かな環境の中、現地の学生さんなどに混じり、
植民地時代の雑誌のバックナンバーを手にするのも面白かった。


 行ったことはないが、
ハワイ大学の図書館は、とっても雰囲気が良いらしい。

ハワイで観光もショッピングもあまりせず、
大学図書館で一日を過ごす。
これは20代の頃にやってみたかったな。

ただ、一般の外国人観光客も入れるのかどうか、知りません。
行ってはみたが門前払いされたら、哀愁の男になれそう。うはは


 日本に来られる外国人観光客の中にも、本好きはいるはずだ。

例えば京都。
クソ高い拝観料で観光社寺に入るのに飽き、
落ち着いた雰囲気で読書して休みたいと思う人がいて不思議でない。
見たばかりの伝統建築について、
ガイド本の内容以上に詳しく知りたいと感じる人とか。

でもそんな人が、
京都の府や市のライブラリーを見かけて中に入ったとしても、
ほとんどが日本語の本だ。

これってどうなんだろう、と思ってました。

日本の観光地って、ルートに乗っていれば、それなりに親切。
しかし、もっと興味を深めようとか、横筋に入ろうとか、
そう思う日本語を解しない人にとっては、とっても不親切なんです。


 先日の神奈川県立図書館の話題ですが、
横浜は国際港湾都市なのだから、
英語本中心の図書館はないのかな、って思ったり。


 でもそれは、スマホ普及以前の私の勝手な意見。
正直、電子書籍の未来は、全く読めません。

図書館の持つ「場」の独特の雰囲気を私は大好きですが、
タブレットで全てが済む世の中が来たら、
それはそれで対応できそうな気もします。

ハワイのビーチで、Wikipediaをチェックしている自分。
あまり想像したくないが、将来はある???