近々雑感(島倉千代子さんのご逝去から)



 島倉千代子さんは、一度結婚されている。
タイガースの当時の現役選手である。

この選手が打席に立つと、
スタンドで「からたち日記」を歌う人がいたと聞いた記憶がある。
フィールド内にも、よく響いたのだそうだ。

うろ覚えなので、歌うことが野次にあたるのか、
応援にあたるのか、どっちだったかは忘れた。

でも当の選手にとっちゃあ、嫌だろうなあ。


 プロ野球選手と女子アナさんの結婚が最近は多い。
でも、歌手とプロ野球選手の組合せは、少ないのではないか。
女子アナじゃあ、歌で野次るわけにはいかない。

よく知らないのだが、
マー君の奥様は、歌手デビューされていたのだろうか?
もしされていたら、彼がマウンドに立つときには必ず、
その歌を演奏したら、簡単にノックアウト出来てたのかも。


客席で"River of no return"を歌う人はいたんだろうか?
"Swing out of no return"とか、替え歌にも出来そうだし。


 ところで、
亡くなられてから改めて島倉千代子さんの歌を聴いてみた。
熱唱されるタイプでない事もあり、
正直なところ「上手い」歌手という印象は薄かったのだが、
今、そんな自分の安易な感想を恥じている。

「人生いろいろ」なんて、ああやって歌うしかない。
重くて深い歌詞内容なのに、
恨み節でも、説教調でもない、絶妙の明るさと軽さがあって、
聴く側に自然な共感が湧きおこる。

多くの人が、長期間にわたって愛した歌い手さんってのは、
やはりただ者ではないのだなと、
これまた当たり前の結論に達した次第です。