夏の終わりの生物関連読書



春は考古学関連の本ばかり読んでいたが、
夏になって生物系ばかりになってしまった。
天候不順で行きたい場所に行けない事が多かったし、
その反動のようなもの。

たくさん読んでいると、
葉をむさぼり食べるイモムシになった気分。
自身のイモムシ・マスクをスケッチでもしようか。






亡くなった後に作られた雑文集。
内容の重複が多いし、
他著作で読んだ記憶のあるエピソードも多く、
一冊としてのまとまりは弱い。

しかし、サスガは日高先生なのである。
キラリと光る文章や知見に数多く出会えて、
いろいろと考えさせてくれる。

個人的には「美しさの自然誌」が面白かった。

美しさとか美しさを求めることが、
その動物にとってどういう意味を持っているのか
というところから問いかけをしていくことが、
より深い理解には不可欠


座右の銘にしたいくらいの一文でありました。

星4つ。☆☆☆☆





こちらも、サスガの一冊。
安定の中身でした。

第Ⅳ章の最後の一文。

僕たちは、
スズメガたちの寄せては返す波間に暮らしているのだ


を読んだ際には、
大袈裟ながら柳田国男の「海上の道」の感動と、
どこか似たものが胸の中に込み上げてきました。

沖縄という共通点しかない訳ですが、
柳田によって日本人にとっての沖縄が見えてきたのと同様、
飛ぶ生き物にとっての沖縄を感じることが出来た。

その他、特定の虫に熱中される方々の人間模様や、
虫嫌いの生徒さん達の反応も一読の価値があります。

星4つ。☆☆☆☆





昆虫の絵を描くことはなく、
丁寧な観察もしない私ですが、
ノウハウ本としてだけでなく、
読み物としても成立しているので楽しめました。

でもまあ、個人的には星3つかな。☆☆☆