日高先生の本など(最近の読書)





縄文の土器や土偶などが、
美術的にこんなに美しく感動的なものとは思わなかった。
ページをめくり、写真を眺めるたびに、
縄文の人たちの体温や笑顔が伝わって来るようで、
感嘆のためいきが漏れ続けるほど。

「考古学」と言うと敷居が高いけど、
本書のように美であったり、
観光地としての楽しみであったり、
そんな入口が最近は広がっているように思う。
有り難いことだ。

本書は写真がメインであるが、
文章も心が伝わって来てとても良い。
星5つです。☆☆☆☆☆






ヤマネの写真集で有名な著者によるエッセイ集。
文章は悪くないし、内容も個性的で面白いが、
ちょっと雑多すぎるような感じもする。

ただ、雑多さが欠点とも言えないのが本書の味わい。
人生経験豊かなプロの写真家に、
酒を飲みつつ、夜話を聞いているような気分でした。

ヤマネの生態が詳しく分かるのかと思って借りた本なので、
ここでの評価は星3つ。☆☆☆





前回紹介した本と同様、
没後にまとめられた雑文集である。

中でも第Ⅲ章「昆虫学ってなに?」は、
まとまりもあり、文章も平易で分かりやすく、
昆虫学の素人である私にとっては実に価値の高い内容でした。

第Ⅱ章の水生昆虫についても、
個人的に未知の知見ばかりだったので面白かった。

専門的な知識を既にお持ちの方が読むとどうかはしらないが、
昆虫とはなにかを総合的に知るための導入として、
なかなかの中身になっていると思います。

星4つ。☆☆☆☆





もう一冊、日高先生の雑文集。

一応「教育」に関連する内容が多いけれど、
全体的なまとまりはありませんでした。

いろいろ面白い点はあるが、
こっちは星3つ。☆☆☆