古舘春一「ハイキュー!!」
ここ数年、マンガを買って読む機会がある。
それまでなら手にも取らなかっただろうが、
「読み終えたら親戚の子にあげる」という手があるので、
気軽に購入させてもらってます。
有り難い事です。
で、今年になって、アニメ化もされ、
かなり売れている少年ジャンプ連載のバレーボールマンガを、
試しにちょこっと読ませてもらいました。
バレーボールが素材だなんて、
私自身が子供の頃にアニメでアタックNo.1をちょっと見ただけだ。
これをきっかけに、
バレーボール人気が復活したりするのだろうか?
先の五輪で女子がメダルを獲ったばかりでもあるし。
本作の感想:とっても良質。
チーム内の連係が命であるバレーボールを素材に、
ジャンプの「友情、努力、勝利」の要素が上手く溶けあっていて、
スポーツの楽しさが溢れています。
例えば、高校野球だと、
エースで四番のような存在の一人舞台で、
ある程度、試合を勝ち抜けてしまう場合がある。
現実はともかく、マンガなら特に。
サッカーも、バスケも、ラグビーも、
もちろんチームワークは大切だけれど、
抜けた能力を持つ選手の「独りよがり」が通じてしまったりする。
しかし、このマンガで気付かされたのだが、
確かにバレーボールは、
サービスエースで点を重ねるという例外はあるものの、
普通は6人が個性を活かして協力し合うしかない。
そんな特徴を持つバレーボールだからこそ、
高校生たちの内面的成長と合わせて描くことで、
魅力あふれる内容になっています。
大人の目からすると、
登場人物の「成長」や「気付き」が安易過ぎる気もするが、
ストーリーのスピード感を考えると、
少年マンガとしてはこれがちょうど良いのだろう。
大人が眉をひそめるような描写はほぼ無いです。
カルシウムやらビタミン類やら、
子供に必要な栄養素がバランス良く含まれた、
万人受けする味つけのスナック、という感じです。
今のところの最新が13巻だから、
クリスマス・プレゼントにちょうど良いような気がするな。
ただ私ごときがエラソーに言うのもなんですけど、
「良作」だが、「名作」という感じがしないのも確か。
大人として、深く追いかける必要までは無さそうです。
星4つ。☆☆☆☆