雑感、近所の自然






写真集である。
野生生物たちの、特に哺乳類の子供の表情が、
とても愛らしく見飽きない一冊でした。

ところで、リンク先の表紙写真を見ていただきたいのだが、
ツキノワグマが樹の上で寛いでいる。
読書でもしてそうな雰囲気で。

何の木かは分からないが、
見えている葉っぱはツタウルシだ。

普通の人間なら、かぶれて、ヒドイ目に遭うだろう。

クマって、ウルシに強いんだなって、
妙なところに感じ入ってしまった。


◎私事である。

例年、夏になると、皮膚炎に悩まされる。

毎年、ちょっとずつ症状が異なるのだが、
今年は初めて手の指に出来てしまって、
痒くも痛くもないが、
「面倒だなあ」と少なからず憂鬱。

だからこそ、カブレに強そうなクマが羨ましい。


◎この五月に噛まれて以来、マダニについて考えている。

我が近所でマダニが増えているようだ。
理由なく、増えるはずはない。

先に記事にした猟師の千松氏の著書によると、
シカが増えている地域でマダニも増えているらしい。

私がマダニに噛まれたのは、六甲山系の端っこ。
その六甲山系には、シカはいない、とされている。

でもマダニが増えているってことは、
シカがついに入って来ているのだろうか?

それとも、イノシシがさらに増えたのか?

もしくは、大型哺乳類以外なのだろうか?
ネズミとか、タヌキとか。
鳥類には寄生するのだろうか?

いや、宿主の数が増えているのではなく、
弱っている宿主が増えていて、
一匹の宿主についているマダニが増えている可能性はないか?



◎同じく千松氏の著書により、
イノシシに疥癬という皮膚病が増加していると知った。

まだ地域的には限定されているようで、
ネットで検索した限りでは、
六甲山系に広がっているのかは不明。

イノシシをはじめとした野生生物が増えすぎて、
林業の被害が云々との報道をよく見る。
駆除が必要だ、との論調で。

しかし、彼らとしても、増え過ぎてしまうと、
伝染病などのリスクが高まってしまう訳で、
人間が手を下さずとも、勝手に減ってしまう可能性だってある。


◎我が近所でマダニが増えている。

これはもしかしたら、
六甲山系のイノシシたちが弱り始めた兆候なのかもと、
根拠の薄い勝手な推測が、
私の頭の隅っこに浮かびはじめている。

もちろんただの妄想にしか過ぎないが、
ナラ枯れも含め、
我が近辺の自然はずっと変わらぬようでいて、
実は年々いろいろと変わって来ている。

観察をする側としては、
いろんな可能性を頭に入れつつ、
一方で先入観を排除して、
変化を敏感に察知出来たらなと思っている。