浮かぶ水滴の実験



先週、ちょっとほのめかした実験についてです。
父が機材を寄付すると言うので、
まとめてみました。




雨粒の形を見るのは、
超高速シャッタースピードで撮影するのが普通でしょうか。
肉眼では、まず無理です。

この装置は、そんな雨粒の形を、
普通に見られるように工夫したものです。

科学イベント等で子供たちに見せたりして、
人気を博しました。

同じもの、似たようなものは多くなく、
気象庁とかにはあるようですが、
珍しい方だと思うので、
仕組みも含めて紹介させて下さい。

まずは、装置の構造から。

イメージ 1


下から説明します。
まずは、送風機。

イメージ 2


結構、大型です。
もっと小さいので作ったのもあります。

この上にバケツの底を抜いてひっくり返したような筒があり、
ハニカム」と呼ばれるストローを束ねたものが付いてます。


イメージ 3

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このハニカムは、父の自作。
市販のストローを束ねたものです。
長さは4センチくらいに切ってあります。

その上に、セラミックで出来た目の細かいハニカム
厚みは2センチくらいか。

イメージ 5


イメージ 6


このような実験装置を紹介する際、
「簡単に作れますから、是非お試しください!」
と書きたい。

しかし、この装置、仕組みはシンプルですが、
セラミックのハニカムが入手困難。

より細いストローで作ることも、
可能は可能なようですけど、
安定性を考えるとやはりこの部品が良いそうです。

構造は以上の通り。

つまり、下から真上に風を送る際に、
出来るだけ一定方向に空気が進むようにしている訳です。

それにより、
雨粒が落下しているのと
ほぼ同じような状態を作り出しています。


真横から見ると、
より雨粒の形がよく分かりますね。

また、こうやって手元で雨粒を観察することで、
雨粒がどこまで大きくなれるのかを、
試してみる事も出来ます。


水滴に、上からスポイトで水を足します。
大きくなりすぎると、
表面張力では形を維持できなくなり、
分裂したり、破裂したりするのが、
観察できます。

目安に三角定規の目盛を入れてますが、
実際の水滴の位置とは前後でずれがあります。
ご了承ください。


説明は以上です。

実際に、この装置で水が浮いているのを見ると、
まず美しいですし、
科学って面白いなと素直に思えます。

落ちてくる状態を再現するのに、
下から風を当てるという発想も興味深いですし。

この装置が、
どこかで皆さまの目に触れる機会がありますように!