渉成園(枳殻邸)

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以前、長~い平行線が続く塀を紹介したことがありました。
これです。

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今回は、その中のお庭のご紹介でございます。

今週は、月曜日から、
川柳や記事内容とあまり関係のない写真を使ってきました。
全て、渉成園のものです。

別名の「枳殻邸」の方が有名かもしれませんね。
私の辞書にも、こちらで載ってました。


  きこく‐てい【枳殻邸

  周囲に、枳殻(きこく=からたち)が植えてあるところから。
  京都市下京区東六条にある東本願寺の別邸。
  寛永八年徳川家光東本願寺にこの地を与え、
  石川丈山が池泉を築いた。
  池泉回遊式庭園の代表的なもの。渉成園

  国語大辞典(新装版)小学館 1988



さあ、ここをどう紹介しようかと、いろいろと考えてみました。

京都で社寺めぐりをすると、多くの庭を見ることができます。
でも私、有名な寺に多い枯山水が好きではありません。
枯山水そのものがキライというより、
あれを拝観料を払って人ごみの中で見るのがキライ。
順路の矢印を見ると、ムカッと来ます。

その理由を、この渉成園と比較して語ろうかと思ったのですが、
大人気ないなあ、との気もするのでやめます。

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枯山水が好きでない理由は、
先に紹介したのんびりカルガモくんたちや、
糸トンボやアメンボなどを見ることで、察してくださいませ。

もう一つ考えた紹介の仕方として、
平安貴族たちの「あこがれ」という点も考えてみました。
この渉成園は、河原院の跡地に作られたものです。


  かわら‐の‐いん【河原院】

  源融(みなもとのとおる)造営の豪壮な邸宅。
  (中略)陸前国宮城県)塩釜の景観を模し、
  海水を運んで塩焼きを楽しんだという。(後略)  

  国語大辞典(新装版)小学館 1988



信じられますか?

平安時代に、東北みちのくの風物への憧れから、
今で言うテーマパークを作ってしまったわけです。

京都まで難波から海水を運ばせ、
わざわざ製塩をやって遊んでいたなんて。

平安貴族の力と、精神構造がよく分かる一例ですよね。

でもまあ、この視点から渉成園を語れるほど、
歴史に詳しいわけでもないので、
これ以上、踏み込むのはやめましょう。

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庭園というのは、
理屈をこねて鑑賞するのではなく、
のんびりと楽しむものだと思います。

ここ、京都駅から歩いて10分ほどの距離です。
あまり有名でもないので、人も多くは無いです。

機会がありましたら、是非一度、訪れてみてください。
京都にも、空があることが分かりますよ。