武玉川「初雪がふれば妾のあてこすり」

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京都も、予報によると、そろそろ初雪がありそうです。
いよいよ本格的な冬ですね。

北国とは違って、京都あたりの冬などアマチュアですから、
文句を言わず、出来る限り楽しむことにしたいものです。



ところで先日、「柳多留」についてちょっと書きましたが、
本日は、その柳多留よりも前の「武玉川(むたまがわ)」をご紹介。
1750年頃から刊行された、俳諧の付け句集のことです。

私のような素人には、難解な句が多いのですが、
上の本など、解釈本があるので、それなりに楽しむことが出来ます。
この他に、田辺聖子さんの新書本もありました。
個人的には、柳多留のような後のものよりも楽しめます。


  ◎武玉川「初雪は 降りそこないも 酒になり」

  ◎武玉川「初雪が ふれば妾の あてこすり」


これらの句を見ると、「初雪」=「遊びの口実」なんですね。

「初雪だよ、風流だねえ。吉原にでも行こうじゃないか」

なんて会話が交わされていたのでしょう。


  ◎柳多留「さあ雪だ 出たくなったと 女房いひ」


皮肉って奴ですな。独り者には実感が湧きませんが。


  ◎武玉川「初雪を ほめぬ息子が 物になり」


さてさて、初雪をほめるのが大好きな私は、降ったらどうしましょ。
馬券が当たってたらいいけど、駄目だったら、焼酎呑んで寝るだけかな。





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この武玉川で、一番気に入っている句は、次の七七です。


  ◎武玉川「猟師の妻の 虹に見とれる」


夏の風景でしょうが、冬だと思っても合いそうです。

これから初雪が降って、
その後、虹でも出してくれませんかね、
お天気の神様も。


※漢字や仮名の使い方など、
勝手に分かりやすいように変えた部分があります。
ご了承を。