未来の大器を見い出す喜び

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先ず最初に、ほとんど勝手な思いだけからの記事で、
単なる思い込みの部分も多いかもしれません。
その点、最初から謝っておきます。


競馬を続けていて、一番嬉しいのは、
将来の名馬を、新馬などの早い段階で見い出すこと。

野球でも、高校野球の人気の一因は、
将来のプロやメジャーのスター選手がいるはず、
そう思いながら見るのが楽しいからでしょう。

人間はいろんな局面で喜びや満足を得ることが出来るけど、
無名な時から目をつけていた人や馬が、
予想通り、いや予想以上に活躍してくれた時の嬉しさといったら、
金では買えないものがありますね。
アイドルとか、お笑いタレント等も同じです。

ただこの喜びは、一般ファンなら、とても純粋なものなのだけど、
プロの方だと、どうだろう?

競馬の場合、
相馬眼が売りの調教師、馬主、ブローカー等が、
牧場を廻り子馬を見て、
情報を流したり隠したり、いろんな駆け引きがある訳です。
もちろん、お金もかなり流れているはず。
税関係で全く問題が無いのかどうか疑問ですけど、
一応、これらは悪いことではありません。




さて、プロ野球の裏金問題。

いろんな側面からこの問題は語られていますが、
私は、スカウトさんたちの心情を考えてしまいます。

将来のプロ選手を発掘するのが仕事の彼らは、
中学生や高校生で、無名だけど、高い可能性を秘めている選手を、
どこのスカウトよりも早く見つけたとき、
ゾクゾクするような喜びを感じるのでしょう。

しかし、その発見を、自らの手柄とするのは難しい。

自分の目が確かなら、その無名選手は、
いつか他のスカウトの目にも留まる活躍をしてしまうはず。
ドラフトまでに有名になってしまえば、
一番最初に目を付けた事に価値が無くなってしまう。

栄養費など、手付金を出したくなるのは、よく分かります。

他のスカウトが「こりゃ凄い!」とその選手に接触した際、
既にこっそり囲い込んであって手を出せない状況が出来ており、
「あいつ、やりおるなあ」
と、ライバル連中を唸らせることに成功したら、
その晩のビールは、どれほど美味しいことでしょう。

勝手な推測だけど、
スカウトさんには、元プロ野球選手が多いのでは。
引退後、解説者や指導者の道はなかったレベルの選手。
戦力外通告を受けた時に、球団側から人間性を認められて、
「スカウトにならないか」と言われた人たち。

後半生も野球に携わることが出来ることに大きな喜びを感じ、
球団に強い忠誠を覚え、
チームが強くなるために出来ることは何でもしようとする。
少々社会規範に反していても、突き進んでしまう。

そこから生まれたのが、今回発覚した問題かなと思うのです。

この秋からのドラフト改革に、私も賛成です。

でも、それによって、
地方を熱心に周り、数多くの若い選手たちの能力を確かめ、
地道にコツコツ活動を続けるスカウトさんと、
そうでない怠け者のスカウトさんで、
獲得選手に差が出ない事になるかもしれないと思います。

プロ野球の発展は、戦力均衡が前提であるのは確かだけど、
スカウトさんたちの生き生きとした駆け引きが無くなるのも寂しい、
そんな複雑な思いで、今回の騒動の報道を聞いています。