グラタンとドリアの違いは何?
子供が、親などに連れられて外食をする。
時代・世代によって異なるだろうが、
以前ならデパートの大食堂とかで、今ならファミレスとかかな。
幼い頃は、親が選んでくれた物を食べる。
お子様ランチなんかをあてがわれて。
それがある程度大きくなると、
初めて自分でメニューから選ぶという体験をする。
これって、結構重大な体験なのではなかろうか?
初めてのお使いとか、初めてのお泊りのように。
私にもそんな時があった。
で、これが初めての注文だったのかは定かではないのだが、
かなり初めてに近い時に「グラタン」を頼んだ事は強烈に記憶に残っている。
混雑している大食堂だった。
ソノハシ少年はグラタンがどんなものかも知らず、
単に好奇心だけから注文してみたのである。
これが大失敗。
注文してしばらくすると、出来た物から運ばれてくる。
それぞれ温かいうちにということで食べ始める。
が、我がグラタンが来ないのである。
皆、気を使ってゆっくりゆっくり食べてくれるのだが、
それでも全員が食べ終えてしまった。
まだグラタンはやって来ない。
自分で注文しておきながら親に、
「ねえ、グラタンっていったいどんなの?」
なんて聞くのだが、よく分からない。
だんだん、ウルトラ怪獣の中に「グラタン」ってのがいるのではないか、
そんな怪物的食べ物ではないか、という気がしてくる。
どんどん家族の雰囲気が悪くなる。
早々に食べ終えて退屈している兄弟がイラつき、むずがっている。
冷ややかな空気の中、何もできずに待つってのは辛い。
ようやく恐るべきグラタンがやってきたのは、
30分近く待ってからだった。
皆が食べ終えてからも10分以上経っていた。
やっと来た! ありがたやと思ったのは一瞬でした。
家族の視線が集中する中、私は一人で食べるのである。
迷惑をかけたんだから、早く食べなきゃならん。
でも「熱い~~~っ!!!」
グツグツ、グツグツ、プスプス、プスプス・・・
分厚いグラタン皿が発熱していて、全然冷めてくれない。
全身から汗が噴き出してくる。
子供のヤワな舌には熱すぎる。
「ふうふう」するのも疲れてくる。
食事というより、苦行そのものだった。
少食少年だったあたしゃ、もう食欲は喪失しているのである。
ただ出てきたものは食べきらなきゃならないとの義務感だけ。
食べながら、込み上げてきたのは「恨み」だった。
「俺はグラタンを一生許さん。
将来大統領になってグラタン禁止令を出してやる! みとれよ~」
以来、私は外食でメニューを選ぶ際、
「美味しいもの」とか「食べたいもの」を考えるのではなく、
「早く来そうなもの」を第一条件にするようになってしまった。
味なんか、どーでもいいのである。
レトルトでいいのである。
とにかく早く、チンして持ってこい!
味オンチ軒太郎が形成された理由の一つは、
あのグラタンにあるのではなかろうか。
ところで、結構後になって気づいたのだが、
あの時に食べたのは、実は「ドリア」だったのではなかろうか?
ホワイトソースの下には、チキンライスのようなものが入ってたし。
長らく勝手に一方的にグラタンを恨んでいたのだけど、
もしかしたら勘違いだったのかなあ。
一体両者がどう違うのか、よく分からないのだが。
時代・世代によって異なるだろうが、
以前ならデパートの大食堂とかで、今ならファミレスとかかな。
幼い頃は、親が選んでくれた物を食べる。
お子様ランチなんかをあてがわれて。
それがある程度大きくなると、
初めて自分でメニューから選ぶという体験をする。
これって、結構重大な体験なのではなかろうか?
初めてのお使いとか、初めてのお泊りのように。
私にもそんな時があった。
で、これが初めての注文だったのかは定かではないのだが、
かなり初めてに近い時に「グラタン」を頼んだ事は強烈に記憶に残っている。
混雑している大食堂だった。
ソノハシ少年はグラタンがどんなものかも知らず、
単に好奇心だけから注文してみたのである。
これが大失敗。
注文してしばらくすると、出来た物から運ばれてくる。
それぞれ温かいうちにということで食べ始める。
が、我がグラタンが来ないのである。
皆、気を使ってゆっくりゆっくり食べてくれるのだが、
それでも全員が食べ終えてしまった。
まだグラタンはやって来ない。
自分で注文しておきながら親に、
「ねえ、グラタンっていったいどんなの?」
なんて聞くのだが、よく分からない。
だんだん、ウルトラ怪獣の中に「グラタン」ってのがいるのではないか、
そんな怪物的食べ物ではないか、という気がしてくる。
どんどん家族の雰囲気が悪くなる。
早々に食べ終えて退屈している兄弟がイラつき、むずがっている。
冷ややかな空気の中、何もできずに待つってのは辛い。
ようやく恐るべきグラタンがやってきたのは、
30分近く待ってからだった。
皆が食べ終えてからも10分以上経っていた。
やっと来た! ありがたやと思ったのは一瞬でした。
家族の視線が集中する中、私は一人で食べるのである。
迷惑をかけたんだから、早く食べなきゃならん。
でも「熱い~~~っ!!!」
グツグツ、グツグツ、プスプス、プスプス・・・
分厚いグラタン皿が発熱していて、全然冷めてくれない。
全身から汗が噴き出してくる。
子供のヤワな舌には熱すぎる。
「ふうふう」するのも疲れてくる。
食事というより、苦行そのものだった。
少食少年だったあたしゃ、もう食欲は喪失しているのである。
ただ出てきたものは食べきらなきゃならないとの義務感だけ。
食べながら、込み上げてきたのは「恨み」だった。
「俺はグラタンを一生許さん。
将来大統領になってグラタン禁止令を出してやる! みとれよ~」
以来、私は外食でメニューを選ぶ際、
「美味しいもの」とか「食べたいもの」を考えるのではなく、
「早く来そうなもの」を第一条件にするようになってしまった。
味なんか、どーでもいいのである。
レトルトでいいのである。
とにかく早く、チンして持ってこい!
味オンチ軒太郎が形成された理由の一つは、
あのグラタンにあるのではなかろうか。
ところで、結構後になって気づいたのだが、
あの時に食べたのは、実は「ドリア」だったのではなかろうか?
ホワイトソースの下には、チキンライスのようなものが入ってたし。
長らく勝手に一方的にグラタンを恨んでいたのだけど、
もしかしたら勘違いだったのかなあ。
一体両者がどう違うのか、よく分からないのだが。