時がたちやっと分かった洒落憎し
◎川柳「時がたち やっと分かった 洒落憎し」
子供のころ、家には漫画のサザエさん単行本がたくさんありました。
「よりぬき」だったかな。
子供にとって、意味の分かるのと、分からないのがありました。
分からぬまま、何度も読んで記憶にこびりついています。
大人になって、ようやく意味が判明してスッキリしたのもあります。
実に不思議な感覚です。
以前、京都に住んでいた頃、
神社仏閣の価値なんて子供には分からないのだから、
見せても無駄、との意見を何度か聞きました。
修学旅行生が多いと、雰囲気が壊れますから。
でも、中高生の頃に伝統文化に触れた経験って、
数十年先にひょいと意味をもったりするんですね。
深山に降った雪雨が、長い時期を経て地下水となり湧き出すように。
不思議だなあって、心底思います。