正司敏江・玲児


今朝、PCを立ち上げて、玲児氏の訃報を知った。

このお二人の漫才には、何度も何度も楽しませてもらった。
もう見られない、聞けない事に愕然としている。

死去を伝えるニュース記事を見ると、
どこも、このコンビを「どつき漫才」と紹介しています。

確かに、その通りだろう。
私は彼らの初期の漫才は知らないが、
どつき合う事で注目を浴び、人気を集めたのは有名である。

ただ、単なる「どつき漫才」でなかったのも確かだ。

最近の彼らの漫才に派手などつきは無かった。
それでも会場を大爆笑させる力量があった。
「慰謝料・養育費」は永遠にして最強のギャグだったと言えよう。
どつきの有無に係わらず、こんな面白い闘いは無かった。

つまり、敏江・玲児の漫才は、
どこまでが本気のケンカで、どこまでが芸なのか分らぬほど、
そのすれすれの際で二人が闘い合う面白さで魅せるものでした。
二人とも無器用だったのかも知れない。
小手先の芸なしで、かなり本気の域でやり合って見せた。
結果として、手も出る、足も出る、もちろん口も出る。
派手なアクションを暴力的と眉をひそめる連中なんてクソ喰らえ。
気にしてられるか、こっちは本気で闘ってるんだ、という漫才。

最高でした。


考えてみると、こうやってコンビが闘い合う漫才って減ってますね。
やすきよ」は闘っていた。
ダウン・タウンもかつては闘っていたような気がする。
最近の若い人たちはどうかなあ。
オードリーは闘っている感があったけど、もう漫才はやってないのかな。


ま、他の漫才の話は置いておこう。
とにかく、一世を風靡した名コンビが終わったのだ。
関西がまた淋しくなる。