和田克巳編著「むかしの神戸:絵はがきに見る明治・大正・昭和初期」
昔の写真を見るのは、楽しい。
特に明治や大正なんて、せいぜい百年程度の歴史なのに、
その変化の大きさには驚かされます。
ということは、これから100年後の町の様子も、
今の私たちの想像をはるかに超えているのでしょう、きっと。
想像以上に心優しく賢明な社会や町であって欲しいな。
そして個人的には、六甲山の古い写真に強く興味を覚えました。
上の写真は、「裏六甲の懸崖裂石」と書かれています。
私が知っている今の六甲山は、緑に覆われていますが、
かつてはハゲ山だったとよく聞かされます。
この写真で「なるほどねえ」と納得させられました。
これでは保水力は期待出来ません。
大雨が降ったら大変。
この状態の山を緑にした先人たちの努力に頭が下がります。
100年後、六甲山はもっといい山になってるかなあ。
緑は戻ったけど、不法投棄物が多くて悲しいのです。
ちなみに、この写真の説明の部分に、
(六甲山の)周辺の山には、天上寺、大龍寺など名高い寺があるのに、
なぜかこの山には寺や神社がない。
山容に深山幽谷というような宗教的雰囲気が不足していたのか、
いずれにせよ不思議なことだ。
と書かれていました。
うーん! 気付かなかった!!
「○○があるのは何故だろう?」と気付くのは割合容易だが、
「ないのは何故だろう?」は見落としがちです。
六甲山は、歴史的宗教施設が無かったからこそ、
明治時代に外国の方々がゴルフ場などを開発出来たんでしょう。
平安時代の終わり、平家の世が長続きして、
京都からの福原遷都が本格化して永続していたら、
この六甲山が比叡山のような役割を果たしたのだろうか?
※追記
真ん中の外国人に見える人、スゴイ。
あたしゃこんな所にゃあ座れんよ。