赤ちゃんのような笑顔ぞ野球バカ

◎川柳「赤ちゃんの ような笑顔ぞ 野球バカ」



ちょっと前に、小林繁氏の生涯に関する本を読んだ。
読みどころは江川事件によってタイガースに移籍し、
王貞治と真剣勝負をする所で、興奮させられました。
ただ、引退後にマスコミで成功していたにもかかわらず、
ビジネスや選挙での失敗により自己破産した部分は辛かったです。

読書の記憶が残っている中で、
掛布雅之氏の会社が破たんとのニュース。

プロ野球選手の第二の人生は難しいと改めて思わされた中で、
今日の伊良部氏死去、自殺か、とのニュース。

タイガースをやめた後、お騒がせの話題が多かった事もあり、
この人はシンドイだろうなと思っていました。
繊細過ぎて不安定で、自分を言葉で表現する能力が無かった。
加えて、騙されやすそうな雰囲気も持っていた。


小林繁の人生で救いと思えるのは、
自己破産の後に福井県で少年野球の指導を熱心に行い、
改めて生き甲斐を見つけていた、という点でした。
その後、北海道ファイターズの梨田監督に請われ、
二軍投手コーチとして一年間役割を果たし、
そして一軍コーチになったところで、急死された。
早すぎる死だけれど、最後は野球バカに戻る事が出来て本望だったろう。

掛布さん!
まだしばらくは大変だろうけれど、
あなたも再び野球バカに戻っておくれ。
金は無くても、命があって、情熱があれば、なんとかなる。
ラジオの解説であれだけ熱心に投手と打者の心理戦を語れるのだから、
指導者やコーチとして野球界にまた貢献出来る。
ユニフォームを着て、グラウンドに再び立つ日が来ますように!

伊良部秀輝氏について考えるのは辛い。
アメリカで少年野球に係わっていたとの記事もあったけど、
想像するに不向きだったのでは、と思えてならないのです。
長い目で見れば偉大な指導者になれる要素をたっぷり持っているが、
遠い遠い道のりであったに違いない。
それを自覚していたからなのか・・・

でもこれも彼の人生。
タイガースファンの一人として、2003年の活躍に感謝してます。
ご冥福を。