「ONE PIECE」は、どこでやめるべき?


 最近、恥ずかしながら、遅ればせながら、
「ONE PIECE」を読み始めた。総集編で。

第三巻まで読んだので、単行本では10巻くらいまでになる。
魚人アーロンを倒し、ナミが本格的な仲間となるところ。

評判通り、とても面白い。
しかし、この辺で読むのをやめようかとも思っている。


 国民的漫画と言えば、一昔前は「ドラゴンボール」だった。
私も楽しんでジャンプの連載を読んでいた。

大学生の頃、バイト先の店長の小学校に上がる前の息子さんが、
スーパーサイヤ人だっ!」と叫んで、
私らバイトを何度も攻め立てた。
吹っ飛んであげないと不機嫌になるので、困った記憶がある。

その名作「ドラゴンボール」にしても、途中からはグダグダ。
完全に惰性に陥ったストーリーを、
鳥山氏のテクニックで何とか読ませていた、という感じ。

幸せな読者というのがいるとしたら、
ベジータとの最初の闘いで読むのをやめた人ではなかろうか?
本格的な熱狂のちょっと前で、腹八分。

フリーザまで読み終えたら、お腹いっぱい。

それ以降は、食べ過ぎ、メタボ一直線。


 これまで最も止め時で反省したのは、「じゃりン子チエ」。
10巻ちょっとまでは名作だったのに。
でも逆に延々と付き合ってしまうのも勉強だったのかな。


 結局、着地点を決めずに連載でストーリーを紡いでいくと、
「発展」ではなく「エスカレート」が主体となりがちで、
「面白さ」の度を超えた「悪乗り」が目立つようになる。
それを知るのも、読書・読マンガの意味ではあろう。

そして、食事や飲酒と同様に、
面白いと感じる物を適度にやめるのは本当に難しい。
エスカレート」や「悪乗り」に気付く前には、
こちらもそれなりに酩酊しているから。


 ONE PIECE総集編の第三巻は、某中学生にあげた。
次回会った時、「第四巻は?」と聞かれたら、
買うしかなかろう。

そしたら私も、「毒を食らわば皿まで」と、
最新単行本まで読み通すしかなくなるんだろうな。


 ちなみに、少年漫画で、
最後まで読んでヨカッタと私が思ったのは、「ヒカルの碁」。
これも19巻以降は蛇足だったかも知れんけど、悪くはない。