最近の自然関連読書三冊





クリの木が中心ではあるが、
縄文時代の森林がどんな状態だったのか、
現時点で分かる範囲で教えてくれるのが、
本書の価値だと思いました。

完璧に分かるのではなく、
おぼろげなのでもどかしいが、
それは古い時代なので仕方ない。

第四章の、クリの林に関する実験も興味深かったです。

でも、どうしても「もっとこうすれば?」
という点が出て来ますね。

森林に関する実験は、
結果が出るまでに十年以上かかるし、
再実験を簡単には出来ませんから。

私個人的には、縄文人はもっと火を使ったはずだし、
伐採後に火入れをして欲しかった。

クリの木自体、人間活動が全く無い状態だと、
山火事の後の二次林が主たる生育環境だったのでは。





非常に平易にコウモリについて書かれてあって、
絶好の入門書でした。

「謎」でシリーズとなっているようですが、
このレベルの本が複数出されているってのは、
素人としては心強いです。

写真もカッコいいのが多くて、
スカイツリーとアブラコウモリのコラボとか、
撮れたら嬉しいだろうなあ。





この本の写真を見て、
「山で見たアレは、こう言う訳だったのか!」
ってのが複数ありました。

また、これまで見ているようで見えていなかった物が、
山歩きで見えてくるようにもなりました。
クズなんて、「ああ生えてるな」で横を素通りしていたけど、
今はちょっと気になって仕方ない存在に。

着眼点が素晴らしいし、写真がどれも見事。
野山を歩くのが楽しくてしかたなくなる本です。