妙法がビルに埋もれるこの世かな

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川柳「妙法が ビルに埋もれる この世かな」(大黒天山だより)





何度も京都大文字山からの景色の写真を使わせてもらってます。

今回は、趣向を変えてという訳ではないですが、
「妙法」の「法」の字がある大黒天山からの景色です。

京都の送り火と言えば、「大」文字が一番有名。

他に、妙法、舟形、左大文字、鳥居があって、五山です。

しかし、「妙」「法」は二つの山に分かれているので、
実際には、六ヶ所で送り火がたかれます。

字の形を考えると、この妙法がもっとも複雑であり、
複雑である分、見栄えもしてきれいです。
個人的にも、送り火の形としては、ここが一番好きですね。

ただ、この妙法の問題は、山が低すぎるんです。
歩いて5分もかからず、最上部に到着できます。

下から見ると、こんな感じですわ。

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電線もあるし、よく分からないですよね。

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本当は、こんな感じに見えるはずなんですけどねえ。

山が低くて、ビルなどの建物も多いために、
ビルの屋上などに入れてもらう以外、
綺麗にこの「妙法」が見える場所は少ないはずです。残念。

この「妙法」とは仏語で、
「深遠な理法、真理。またいうにいわれない意味の深い教え」
という意味だそうです。

深遠な真理が、ビルに隠れて見えにくくなっているとは、
現代社会の象徴ですかねえ。


ところで、マニアックな話です。

「大」文字と、妙「法」では、護摩木を燃やす所が異なります。

大文字は、これ。大谷石だそうです。

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「法」の字は、緑色のこれ。鉄製でしょう。

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何でこんな違いがあるのか、よう分かりません。
まあ、どうでもいいこってすけどネ。



注記:最初にこの記事を書いた際、
大文字山の火床を「レンガ」としてしまいましたが、
大谷石の間違いでございました。スミマセン。

なお、五山の送り火については、
京都新聞社のサイト が充実しております。

ご興味のある方は、是非ご覧くださいませ。