宝塚とプロ野球


ここ地元でもあまり知られてない事実であるが、
かつて兵庫県宝塚市にはプロ野球球団があった。
「宝塚運動協会」と言う。本拠地は宝塚球場。

日本で三番目に古いプロ球団だそうだ。
大正13年から昭和4年だから、読売ジャイアンツよりも古い。

何故、そんなものが宝塚にあったのかと言うと、
関東大震災の影響なのである。
東京の芝浦を本拠とした日本最初のプロ球団「日本運動協会」が、
震災の影響を受け、解散。
それを、阪急(当時は阪神急行電鉄)が引き受けた。

結局、上手く行かずに数年で解散してしまったのは残念だが、
五年後に出来て今に繋がるプロ野球への助走として、
それなりの役割は果たしたのだろうと思われます。
DNAとして阪急ブレーブスに繋がったはずだとも思うし。


そう考えると、震災というのは、
いろんな方面に影響があるんですねえ、改めて痛感します。

多大な犠牲や被害がある一方で、
何かそこから新しい価値のある物が生み出されたら、
せめてもの救いにもなります。
直接的に良いことは何も無くても、きっかけになれば、ね。

今回の東日本の大震災は、一体何を生み出してくれるのだろう?

実態は把握できてないと思うのだが、
関西にも東北から避難して来ておられる方が多いらしい。
こちらに定着されるにせよ、いずれ戻られるにせよ、
文化が交流することで何かが起きないだろうか?

それとも大正時代とは違い、
震災の前から人や物の行き来が盛んな今日だから、
いまさら新しい化学反応は起きないのだろうか?