日食の日、晴れろ!


金環食ショーが近付いている。
一応、日曜日、親戚の子に、
専用の観察道具を使って太陽を見る練習をさせた。
でも、当日は天気が悪そう・・・


ところで、日食日食と騒ぐのは日本人だけ、
と聞いた記憶があるのだが、どうなのだろう?

数十年前、某熱帯の途上国で日食があった。
その際の事を後から聞いたりした話です。

日本の旅行会社が観察ツアーを組むと、
結構な値段なのに、またたく間に売り切れたそうだ。
仕事もまとめて休むなど、一般のマニアさんは多い。

ところが、ホテルや旅行会社など現地の受け入れ側は、
「日食を見に外国から来る」ことの意味が分からなかったらしい。

到着した数十人の日本人らを、
ホテル側は歓迎夕食会でもてなそうとしたが、
ほとんどが、急いで夕食を済ませ、外出してしまった。
夜の街に遊びに行ったのではない。
日食を見に外国に行くような人の多くは天文ファンであり、
南十字星やらカノープスやら、南半球の星を見に行ったのである。

また現地の旅行会社が、
土地の自慢の遺跡への日帰りツアー等を組んでくれたりするのだが、
夜の天体観測で疲れた人たちの参加率は非常に低い。

何より彼らを戸惑わせたのは、しつこく天気を聞かれることだったようだ。
私も熱帯多雨林気候の土地で暮した経験があるが、
天気予報など気にした事はなかった。
気にしたって無意味だったから。
だから尋ねられたって、返答の仕様がない。

「明後日の天気・・・???」

そして日食。
曇ったり晴れたりのヤキモキさせる雲行きながら、
見事な日食が見られた。
大感激、大はしゃぎの日本人、泣いて喜ぶ人も。

現地の方々は、その様子をただただ唖然として見ておられた、とか。

私自身も日本人だから日食に感激する気持ちは分かる一方、
現地の方が「これをわざわざ・・・」といぶかるのも分かる。
価値観の相違ってのは、難しい。


さて、来週の金環食である。
この日食ショーを見るのが目的で、海外から日本に来る人は、
どれくらいいらっしゃるのだろう?

大きな観察・撮影道具を持って、成田や関空に降り立つ人が大勢いたら、
ニュースになると思うんだけど、今のところ聞きません。
ま、まだ約一週間あるし、これから来られるのだと信じよう。

そのためにも、晴れてぇ~!


→追記
ためしにSolar Eclipse Tourで検索してみると、
結構ありますね。
しかもSold Outが多いから、楽しみにしている人は日本以外にも多いらしい。
ただ、目的地日本のツアーは、見当たらなかった。

そうか、今回の日食はアメリカでも見られるんですね。
ってことは、わざわざ来られたりはしないだろう。
向こうなら確実に晴れている場所が見つかるだろうし。


→追記2
私自身の体験談です。
熱帯の某国にいた頃、日本人の間でホタルの名所が話題になってました。
在住や旅行者の日本人が熱心にその場所へ行くのですが、
現地の方や、旅行者でも日本人以外は、ほとんど興味を示さず。
「ホタルなんか見て、どうすんの? 訳分からん」
と、私も現地の方に不思議がられました。

そんな件をとある在住日本人に話したところ、
上記の日食の話題の断片なども聞けたのです。