山口の大カヤと、犬たちと
反省しているのであります。
もし私自身が、120歳まで長寿して元気であったとして、
大勢の人が「長生きですね」「元気ですね」とやって来たら、
鬱陶しく感じるだろう。
そういう性格なんです。
「見世物になるために、長生きしてるんちゃう」
そうタンカの一つも切るかも知れぬ。
先の土曜日、ここ宝塚市のお隣の、
西宮市の北部の山口地区を散歩してきました。
一番の目的は、この樹齢500年以上と言われるカヤの木。
1500年代というと、室町時代後期ですね。
武田信玄が1521年生まれ。
有馬温泉へのルートの一つの道沿いにあるから、
巨樹を見上げ、そんな歴史の感慨に浸りたかった。
しかし、何匹もの犬が吠えて吠えてウルサイの何の!
追い返されるように、短時間で場を去りました。
そこで思った訳です。
カヤの古木も、私のような愚物に見世物扱いにされて、
鬱陶しかったのだろうな、と。
だから、手下のワンちゃん達を使って、追い払ったのだ。きっと。
秋の穏やかな一日を邪魔して、申し訳なかったです。
カヤの木さん。
今度は、遠くから見せてもらいますです。
この日は、やけに犬に吠えられる日でした。
その後、某住宅地から、宝塚駅までバスに乗ろうとした。
時刻表を見ると、待つ間もなくバスは来る。
屋根もベンチもないバス停で待っていると、
すぐ後ろの住宅の門の隙間から、犬が吠え掛かって来た。
バス停正面の家に飼われていて、バス待ち客に吠え掛かるとは、
なんてバカな犬だろう、そう最初は思っていた。
しかし、待てども、待てども、バスが来ないのである。
始発バス停に近いのだし、遅れるなんてヘンだ。
犬はずっと私に向かって吠えて唸っている。
ふくらはぎに耳があったら、大変だった。
5分くらい待った頃、犬の家の玄関が開き、
上品で丁寧な御婦人が、様子を確かめてから、犬をなだめた。
「すみませんねえ」と私に声をかけてくれて。
犬は静かになったが、バスは来ない。
私もだんだんとイライラ、イライラ。
10分くらい経ち、また犬が唸りはじめた頃、
逆方向のバスが目の前を通過して行った。
そんなバスがあるはずないのに・・・???
「あっ!? 今日は土曜日か!」
情けなし、自分!!!
阪急バスは、土曜日と日祝で、ダイヤが違うんです。
三連休で、「日祝、土曜、日祝」となるとは気付かんかった。
時刻ピッタリに、バスが到着。
乗り込んで思ったのは、
「あの犬はバカではなく、土曜日だぞと教えてくれてたのかも」
ということ。
そこでもまたちょっと反省。