百姓貴族3など、最近の読書





今年に入って読んだ1-2巻がとても面白かったので、
発売翌日にさっそく買って読みました。

いつもながらの北海道の酪農エッセイですが、
彼女の自伝的な内容が強く出ているエピソードもあり、
本当に面白く感じられました。

本巻のポイントの一つは「寝ないで」だと思うのですが、
つい先日、第三子を出産されたとの驚愕ニュースがあり、
その強さに圧倒されてしまった感じです。
連載を続けつつ、三人目って!

私から見るととてつもなくバイタリティのある彼女が、
家畜や野生生物の命について素直に語る。
家族を描き、お金についても語る。
とっても魅力的で、誰にも真似できない世界が構築されています。

素晴らしいの一言。
第2巻を星4つとしてしまったが、
これは星5つ。☆☆☆☆☆





副題は「自然がぼくの学校だった」

恥ずかしながら、著者のことを全く知らずに借りてきた本です。
日本のロングトレイルの第一人者とされる方で、
難病の末に昨年亡くなられたとか。

亡くなる直前に取り組まれた著作であり、
彼の人生がざっと分かる内容になっています。
最初に手にしたのが遺作ってのは、
不思議な感覚の読書でありました。

未完ではありませんが、
本来はもっと書き込みたかったのではないかと思える節もあり、
安易に私がここで星を付けるのは控えるべきでしょう。

調べると、ロングセラーになっている著作が複数あるようなので、
これからそちらも読んでみたいと思います。





副題は「二代目自転車名人鶴見辰吾の自転車本」

俳優さんだったのですね、鶴見さんって。

「自転車に開眼しました!」というエッセイ本は、
不思議なくらいよく出版されている。
開眼前と後の心理的な違いが、
それぞれの著者にとってさぞ感動的だからでしょう。

ママチャリ族の私は、何故かそれらに魅かれて読んでます。
著者らののめり込みぶりが面白くって。

私自身が自転車を本格的に始めるというより、
最近、数が増えたように見えるサイクリストの気持ちを知るために、
なかなか良い読書でありました。

星3つ。☆☆☆





主として江戸時代に起きた、
大名家のさまざまなお家騒動を分類し、
それぞれ5~6ページで簡略にまとめて列挙した本です。
お家騒動の辞典みたいなものです。

「これでもか」と事例が並んでいるので、
読み進めていくと不思議な感覚に包まれて行きました。
短いから物足りない、と思わせない出来になっているのが、
本書の長所、読みどころだと思います。

古い争いごとを改めて眺めることで、
現在の諸問題についての感じ方も変わってきます。
タイトルにある「身につまされる」というより、
「人間の集団ってのはしゃーないな」
「結局のところ人間ってのは・・・」と、
私個人は読み進める内に逆に心の中の透明感が増して来た。

意外に面白かった。星4つ。☆☆☆☆