あきらめちゃいかんと硬い石がある
◎「あきらめちゃ いかんと硬い 石がある」
「これは、逆修仏とよばれ、
村人たちが現世があまりにも厳しいので、
来世に望みを託し生きている間に
自分自身の姿を石に彫り込んだものと思われます」
と教育委員会の説明にはあります。
ま、よくあることですが、個人的には、
左っぽい一面的な解釈だなって思いました。
庶民の残したものは、全て苦しみの産物である、と。
当時の世相や生活が厳しくなかったとは言わないが、
厳しさだけで、
この仏さまたちの優しい雰囲気を説明できるのかな?
彫った方の心楽しさが伝わって来るように、
私には思えました。
真に苦しい時には、精一杯、小さな喜びを見つけ、
大して苦しくない時には大袈裟に苦しがってみせる、
それが人間ってものです。
メジャーな歴史的遺物・芸術品なら、
様々な見方があるのは調べればすぐわかる。
でも、こんなマイナーなものだと、
一つの見解が唯一のものとして残ってしまう。
ただ、この説明文、内容はともかくとして、
字は丁寧で好感を覚えます。
この字と、彫られた仏さまの表情には、
共通点があるように思えるのだが・・・
苦しみの産物ですか?