巨星墜つ


神様が、上方文化にくださった最高の贈りもの、
桂米朝師が天に召された。

つい先日、ここの記事の関係で、
「東の旅」を改めて聞いてリンクを貼ったばかりでした。

ただ、体調がすぐれぬらしいとは察していたので、
驚きはそれほどない。
89歳ですから、大往生でもあります。
心からの感謝を込めた笑顔で、
お見送りをしたい気分です。


大好きでした。米朝師匠。
ほんま、大好きでした。
これからも残された音源を何度も聞かせてもらうし、
著作も読み返させてもらいます。

あの世ではきっと、
師匠の先代米團治に労をねぎらわれ
六代目松鶴が「ようやったな!」と声をかけ、
枝雀、吉朝、歌之助さんらが「先に来てすみませんでした」と頭を下げ、
賑やかな雰囲気で一杯やられているのだろう、さっそく。


米朝師の落語でどれが好きかと問われると、
普段なら「はてなの茶碗」と答えるだろうが、
今はただ「地獄八景」を聞きたくて仕方ない。

普通、「安らかにお休みください」と書くのだが、
「その道中の陽気なこと!」となされていると思うと、
はて、何と書けばよいのやら?
「近日」を待ちわびた亡者どもも大勢いらっしゃることだし。。。

そして気になるのは、
肺炎で亡くなられたそうだが、
三途の川の渡し銭はお幾らだったのだろう?