リョウブ


イメージ 1




昨日、宝塚市北部の大峰山に登りました。
久々であります。

私にとってアプローチも楽で登りやすい山なのですが、
数年前に足を痛めた嫌な記憶があるので、
どうも遠慮しがちなのでした。

足を痛めたのは、山のせいではなく、
私自身の油断・ウォーミングアップ不足ですから、
こだわりなく何度も再訪すべきなんですけどね。


イメージ 2


で、久々に登ってみると、リョウブだらけ!
こんなにあったっけ?
ちょうど若葉の時期で、優しい緑色が溢れてました。

さて、リョウブの若葉と言うと、
図鑑によれば
救荒植物」として古くから利用されてきたそうです。
現在でもテンプラにしたり、混ぜご飯にしたり。

しかし・・・と浅学なワタシは思うのです。

こんなもん、栄養あるんか?

救荒植物とは、
飢餓的状況で口にするものでしょう。
何より必要なのはカロリーのはず。
空腹で空腹で、生命の危機にあるとき、
例えばレタスを山盛り食べたとして、
どれだけ効果があるのだろう?

リョウブの木に囲まれつつ、
リョウブの若葉しか食べる物がない危機を想像し、
心細さに、背筋がちょっと寒くなりました。


ただ、逆のことも、帰宅後に考えました。

大峰山で、
落葉樹の若葉で目立っていたのはほぼリョウブだけ。
他よりも早く葉が開くようです。

週間天気予報を見ると、
まだ大阪で最低気温5度の日もあります。
ってことは、内陸ではもっと下がりますし、
標高500mちょいの大峰山山頂付近では、
一時的に氷点下になる日もあるはずです。

他の落葉樹より早目に若葉を出すのなら、
寒の戻りに何の対策もせずにいるはずはあるまい。
細胞内の水分が凍らないように、
糖分が多目に含まれている可能性もあるのではないか?

もしちょっとでも甘いのであれば、
カロリーもあって救荒作物としての価値もある。
何より、他よりも早く葉が出るってことは、
一刻を争う飢饉を救う力もそれだけあるってことだし。


植物に限らないが、
自然にとても詳しい人の中には、
何でも口に入れて味を確かめる方がいらっしゃる。
たとえ毒であっても。

私などぼんやり歩くだけの人間だから、
結局のところ自然の理解も浅薄でしかない。

このリョウブの若葉も、食えると知ってるのだから、
食べてみりゃよかったんだよなあ。