採集の秋
前回の山歩きの際、
目の前にミツバアケビの実が良い具合に成っていたので、
取って食させてもらいました。
ミツバアケビを食べるのは、これが初めて。
五葉のふつうのアケビは何度かありましたけど。
素朴な甘味が美味。
しかし、食べるところがほとんどありませんね。
タネの周りの甘い部分だけをちょろっと舐めて、
鳥の代わりにタネを遠投でバラ撒いて来ました。
山中で物を投げてはいけませんが、
これは良いですよね?
さらに歩いていると、
クリの実もちょうど良い具合。
物はついでと、採集して帰ることに。
でも尾根道の小さいクリの木ばかりだったので、
数を集めるのに思いのほか時間がかかりましたです。
一時間以上かけて、
コナラのドングリほどの小さいのも含め、
十個ちょっとの収拾という任務を完了。
トング持参すればヨカッタ。
縄文人たちは、クリの栽培をやっていたそうですが、
その理由がわかった気がします。
「狩猟採集」といいますが、
拾って必要な栄養を集めるのは本当に大変。
そして集め終わった時には、
つるべ落としの秋の日が沈み、
そもそも曇り空だったこともあり、
かなり暗くなってしまい少々焦りました。
よく、山菜取りの方の遭難がニュースになるけど、
これもその理由がよく分かった気がします。
山で食べられるものを集めるのは、
夢中になってしまうほど楽しい。
さらに、私は一人でしたけど、
他人と来て競争になってしまうと、
相当に危ない気がします。
で、持って帰ったクリ(シバグリと呼ばれる)は、
茹でて食べさせて頂きました。
「美味しかった!」と書きたいところですが・・・
サイズ同様、味の差が大きいなってのが実感です。
小さいながら、濃厚で、
売られているクリより美味なのもあった一方、
味が全く感じられない色の白いのもありました。
均一な物を作るのが農業であると、
改めて山に教えられた一日でした。