カレル・チャペック「園芸家の十二ヶ月」








何も知らずに、図書館での冊数合わせで借りました。
もう古典として、相当有名な本なのですね。



こっちの翻訳の方が、よく知られているようです。


簡単に言ってしまうと、
園芸家「あるある」が月別に書かれております。

趣味に夢中になって、
周囲が見えなくなっているオッサンというのは、
とっても滑稽ですからね。

その様子が、ユーモアたっぷりに描かれます。

読み進めて行くうちに、
「自分もこういう風に書きたい!」と思ってしまうのですが、
実際にはプロ中のプロでないと書けない文章。

自分自身を、ユーモアたっぷりに描くのって、
本当に難しいですから。

自嘲とか、自虐とか、
そうなってしまうと読み手としてもツライ。

そこのバランスを絶妙に取りながら、
「人間」まで語ってしまうのは、
本当にすごいと思いました。


園芸とは何かを知るためというより、
最高級の文章とはどういうものかを、
思い知らされる読書でした。

やっぱり古典っていいですね。