ツブダイダイゴケ?


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しつこく地衣類話が続きます。

ツブダイダイゴケかな?
同定の難しさが、地衣類の最大の難点だ。


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この場所で見つけました。

本ブログでは何度か紹介している、
福知山線線路跡のトンネルです。
今はハイキングコースとして整備されています。


さて、古い石垣というのは、
地衣類観察には絶好の場所、のはず。

この路線は、1899年から使われた様ですし、
トンネルも120年以上の歴史がある。

さぞたくさんの地衣類が見られるかと思いきや・・・

このツブダイダイゴケ(?)一種しか見つかりませんでした。
その数も多くはない。
石垣の下の方にあっただけ。

数年前のハイキングコース整備で、
掃除されてしまったせいでしょうか?

いや。
奇麗にした形跡の全くない周囲の古い石垣も、
地衣類はあまりなさそうなのである。


以下は、仮説です。

昨日の記事で、「何の役に立っているか?」と書いた。

実は地衣類は、大気汚染に弱いとされていて、
その指標として利用されることはある。

そうなんです。
この福知山線のトンネルは、電化される前のもの。

最初はSLが走っていたのでしょうし、
私が子供の頃はディーゼルが走ってました。

SLなんて、大気汚染そのもの。

昭和時代のディーゼル機関車って、
排ガス的にはどうだったんでしょう?
まあ良かったとは思えないですよね。

だから、トンネルが鉄道として利用されていた頃は、
相当空気は悪く、
石垣に地衣類がなかった可能性は高いと思う。

しかし、使われなくなって30年以上経ってます。

今でも例えば硫黄酸化物が石垣にしみ込んでいて、
地衣類の生息に適さない、
なんてことはあるんだろうか?

いや、昨日自分で書いておいて、
まだ私は地衣類の時間を分かってないだけなのかもしれん。

30年なんて、地衣類からすればあっと言う間で、
その間に増えなかったことに大した意味はないのかも?

「これからゆっくり生えるんだから、黙って待ってろ!」

そうこの子たちは言っているのかも知れませんね。