山中の憂鬱


六甲山などで、山の娯楽施設を見ると、
一つの憂鬱なパターンがあるように感じられる。

いわゆる、高度経済成長期からそれ以降、
行政の予算が潤沢にあって、
ハイキングやキャンプなどのブームもあって、
数多くの設備が作られた時期があった。
昭和40年代から50年代くらい。

当初は大変に人気があって賑わったのだが、
10年、20年と経つと、どうしても古びてくる。
賑わいにも陰りが見え、
予算や人員の都合などで、管理も段々行き届かなくなる。

平成の時代になると、
特に古びたキャンプ施設は、心霊スポット化する場合が出てきた。
キャンプ場の幽霊の噂なんて、昔から随分あったのだが、
ネット社会になると噂が噂を呼んで、
一部マニアが夜な夜な集まるスポットになってしまう。

悲しいかな、彼らのマナーには問題がある。
困った管理者は、ゲートを閉めて立ち入り禁止にする。

けれどそうなったら、余計、中に入りたくなるのがマニアだ。
金網に穴を開けたりして、
古くなった施設が、荒れた雰囲気になっていく。

有名な心霊スポットには、
自殺をしに来る奴までいるそうだ。最悪である。


私は、六甲山系をよく歩く。
初めての道を見つけると、物は試しと入ってみる。

しかし、そうやって進んでいくと、
高い金網と頑丈なロックで守られた、
異様な場所に行き着いたことがあった。
あまりの興醒めに、
「そうまでせにゃならんのか?」
と腹立たしかったが、管理する側からしてみると、
そうせざるを得ない事情があるのだろう。

そんな一帯について調べると、
ブラックバス釣りマニアのマナー、
硫化水素自殺、
山火事、
などの問題があったようだ(正確にはそんな噂を見つけた)。

なんてこった・・・


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この写真の場所が、
現状そうなっていると言う訳ではない。

しかしこれ、100%お金の無駄だと私は思う。
不必要なおせっかい。
これを設置するのに、幾らの予算を使ったのだろう?

直して欲しい個所が幾つも目に付く現状があるので、
こんな対象にも八つ当たりしてる自分がいる。

メンテナンスをしっかりやっておけば、
そうそう荒れた雰囲気にはならないと思いたいから。