いつやめて良いか分からぬ知らんぷり
いいんでしょうか?
何せ昆虫には暗く、蛾は特にさっぱりですから。
小枝に擬して身を守っているのでしょうけど、
ここでやっても仕方ない。
バレバレですやん!
ばれてても、擬態をやめない姿が、
可愛かった!
可愛かった!
いつやめて良いか分からぬ知らんぷり
主なしとて春を忘るな
特に北日本は冷え込んでいるようですが、
こちらでは梅が咲き始めております。
こちらでは梅が咲き始めております。
写真は近所の白梅。
大学生の頃、
近畿北部のけっこう山深い場所を歩いていた時、
「梅の木がある」
と先輩が指をさした。
と先輩が指をさした。
梅の木があるということは、
そこに昔人が住んでいたのだろう。
そこに昔人が住んでいたのだろう。
よくもまあ、こんな場所に・・・
梅を植えるってことは、
一時的な作業小屋とかではないだろう。
一時的な作業小屋とかではないだろう。
梅の木以外に、
人が住んでいた痕跡は見当たらなかったし、
いつの時代なのか、
どんな人たちだったのか、
想像も出来ませんでした。
人が住んでいた痕跡は見当たらなかったし、
いつの時代なのか、
どんな人たちだったのか、
想像も出来ませんでした。
しばし呆然としてしまった記憶があります。
この様に、人がいなくなり、
建物が無くなっても、
木が残って、
その場所の歴史を教えてくれる場合があるんです。
建物が無くなっても、
木が残って、
その場所の歴史を教えてくれる場合があるんです。
あの梅の木、まだありますかね?
もう少ししたら、咲きますかね?
もう少ししたら、咲きますかね?
周囲を見渡すと、ヤダケの藪もあった。
チャノキもヤダケも、
庭に植えられるイメージが強いし、
ここも昔は人が住んでいたのかなあ?
庭に植えられるイメージが強いし、
ここも昔は人が住んでいたのかなあ?
ちなみに、チャノキは帰化植物と考えるのが普通。
ヤダケは日本原産ながら、植栽で広まった。
ヤダケは日本原産ながら、植栽で広まった。
まあ、人里離れた山という訳ではなく、
10分歩けばお寺がある。
現代なら、40分も歩けば阪急の駅やスーパーだ。
10分歩けばお寺がある。
現代なら、40分も歩けば阪急の駅やスーパーだ。
お寺の関係者の庵があったと考えるのが普通かな?
ヤダケで竹細工を作ってたんかな?
ヤダケで竹細工を作ってたんかな?
正直なところ、
怖がりの私からすると、
鉄砲水が来たら終わりだろうから、
住むなんてトンデモナイという場所。
怖がりの私からすると、
鉄砲水が来たら終わりだろうから、
住むなんてトンデモナイという場所。
そういう意味で、
よくもまあ・・・って思いました。
また今日行ってみようと思ってますけどね。
ツブダイダイゴケ?
しつこく地衣類話が続きます。
ツブダイダイゴケかな?
同定の難しさが、地衣類の最大の難点だ。
同定の難しさが、地衣類の最大の難点だ。
この場所で見つけました。
さて、古い石垣というのは、
地衣類観察には絶好の場所、のはず。
この路線は、1899年から使われた様ですし、
トンネルも120年以上の歴史がある。
トンネルも120年以上の歴史がある。
さぞたくさんの地衣類が見られるかと思いきや・・・
このツブダイダイゴケ(?)一種しか見つかりませんでした。
その数も多くはない。
石垣の下の方にあっただけ。数年前のハイキングコース整備で、
掃除されてしまったせいでしょうか?
掃除されてしまったせいでしょうか?
いや。
奇麗にした形跡の全くない周囲の古い石垣も、
地衣類はあまりなさそうなのである。
奇麗にした形跡の全くない周囲の古い石垣も、
地衣類はあまりなさそうなのである。
以下は、仮説です。
昨日の記事で、「何の役に立っているか?」と書いた。
実は地衣類は、大気汚染に弱いとされていて、
その指標として利用されることはある。
その指標として利用されることはある。
SLなんて、大気汚染そのもの。
だから、トンネルが鉄道として利用されていた頃は、
相当空気は悪く、
石垣に地衣類がなかった可能性は高いと思う。
相当空気は悪く、
石垣に地衣類がなかった可能性は高いと思う。
しかし、使われなくなって30年以上経ってます。
いや、昨日自分で書いておいて、
まだ私は地衣類の時間を分かってないだけなのかもしれん。
まだ私は地衣類の時間を分かってないだけなのかもしれん。
30年なんて、地衣類からすればあっと言う間で、
その間に増えなかったことに大した意味はないのかも?
その間に増えなかったことに大した意味はないのかも?
「これからゆっくり生えるんだから、黙って待ってろ!」
そうこの子たちは言っているのかも知れませんね。
地衣類について
この石垣を黄色くしている存在。
ロウソクゴケの仲間、としておきます。
ロウソクゴケの仲間、としておきます。
彼の敵は、ケルヒャー。
地衣類について続けます。
森を歩いていて楽しいのは、
そこに暮らす多くの動植物たちが、
お互いに関係しあって生きているから。
そこに暮らす多くの動植物たちが、
お互いに関係しあって生きているから。
ミツバチは花粉を運び、
野鳥たちは植物の種を散布し、
植物は蜜などを見返りに与える。
野鳥たちは植物の種を散布し、
植物は蜜などを見返りに与える。
ミミズは落ち葉を食べ土を耕し、
キノコは倒木を腐らせ土に返したりする。
キノコは倒木を腐らせ土に返したりする。
木はそこにあることで、
山の保水力が増すし、土砂災害の危険性を減らす。
山の保水力が増すし、土砂災害の危険性を減らす。
もちろん、人間の価値観からすると、
負の関係性もある。
カミキリムシはザイセンチュウを広め松を枯らす、とか。
負の関係性もある。
カミキリムシはザイセンチュウを広め松を枯らす、とか。
さてでは、地衣類はどうか?
うーーーーん? なのである。
北欧で、トナカイが地衣類を食べるけど・・・
もし今、地球上からミツバチが消えたら、
とても大変なことになる。
とても大変なことになる。
じゃあ地衣類が消えたら?
何も起こらぬとは思えないが・・
ちょっとよく分かんない。
ちょっとよく分かんない。
実は、コケやシダも、似たようなところがある。
もちろんミズゴケは湿地で大きな役割を果たしているが、
その他のコケは?
その他のコケは?
ワラビやゼンマイを私たちは食するけど、
その他のシダ類は?
その他のシダ類は?
近年、コケ女子ってのがいて、
彼女たちは「かわいい」と言う。
彼女たちは「かわいい」と言う。
逆に言えば、かわいさという造形美以外に、
価値を見出しにくい存在なのだろう。
価値を見出しにくい存在なのだろう。
「何の役に立ってるんですか?」と問われると、
答えに窮してしまうのである。
答えに窮してしまうのである。
そんな地衣類、コケ、シダに興味を持とうとするなら、
想像の翼を広げ太古に思いを馳せるのが一番。
想像の翼を広げ太古に思いを馳せるのが一番。
それぞれ、地上の主であった歴史があるのだから。
私は思うのである。
上に書いた、ミツバチと植物とか、
野鳥と植物とか、落ち葉とミミズとか、
その関係性は非常にスピーディーだ。
野鳥と植物とか、落ち葉とミミズとか、
その関係性は非常にスピーディーだ。
ミツバチと受粉・結実なら
数か月で結果が出る。
だから私たちにはわかりやすい。
数か月で結果が出る。
だから私たちにはわかりやすい。
でも、地衣類とか、コケとか、シダとか、
過去の地上の主たちの子孫は、
とてもゆったりとした時間の流れの中で、
他の生物に影響を与えているのだろう。
過去の地上の主たちの子孫は、
とてもゆったりとした時間の流れの中で、
他の生物に影響を与えているのだろう。
百年、千年、万年、十万年・・・一億年・・・
そんなタイムスパンで考えてはじめて、
地衣類が地球にあってヨカッタ、と実感できる。
地衣類が地球にあってヨカッタ、と実感できる。
近くばかりでなく、遠くも見ましょうよ!
そう語りかけてくる存在なんじゃないかなあ。
ヤグラゴケ
私の場合、
地衣類の同定は常に(たぶん)が付きまといます。
地衣類の同定は常に(たぶん)が付きまといます。
これも(たぶん)ヤグラゴケ。
トゲシバリもたくさん見えてます。
こっちは、(たぶん)は不要のはず。
こっちは、(たぶん)は不要のはず。
見つけられて嬉しかったです。
以下は、すっごい大雑把な、
私の地衣類のとらえ方であります。
昔むかし、ウン億年前、
全ての生物は海の中にいた。
生き物が海から陸地へ本格的に上がるためには、
まず植物が上陸する必要があった。
私たちのような動物は生産ができないのだから。
まず植物が上陸する必要があった。
私たちのような動物は生産ができないのだから。
しかし、植物が海から上がるには、
乾燥対策など、様々な問題があった。
乾燥対策など、様々な問題があった。
そこで最初にとられた一つの方法が、
菌類に守ってもらうというもの。
それが地衣類。
菌類に守ってもらうというもの。
それが地衣類。
まあ菌根菌と助け合ってる植物も多いですけど。
結果、地球全体で見ると、
自分は自分で守るという方法の方が繁栄してはいるが、
菌類に守ってもらうやり方が完全に負けたわけではない。
自分は自分で守るという方法の方が繁栄してはいるが、
菌類に守ってもらうやり方が完全に負けたわけではない。
厳しい環境下では地衣類の方が有利な場合が多い。
日当たりのよい古い石垣などは、
今でも地衣類の独壇場である。
今でも地衣類の独壇場である。
さて、私がよく歩く山に、
「アカマツーハナゴケ群落」というタイプの植生がある。
「アカマツーハナゴケ群落」というタイプの植生がある。
いろんな地衣類が楽しめる場所だ。
そんな場所を、太古の地球を想像しながら歩く。
昔、地衣類が地上の主である時代があったらしい。
その地衣類たちによって作り出された栄養は、
次の陸上進出の植物たちに利用され、
繁栄の礎となっていく。
次の陸上進出の植物たちに利用され、
繁栄の礎となっていく。
また恐らく河川などを通じて流れ、
海洋生物の繁栄にも繋がっていった。
海洋生物の繁栄にも繋がっていった。
その進化の先に、私たち人間がいる。
大げさではあるが、
感謝を込めて地衣類を眺める。
そんな楽しみもあって良い。
そんな楽しみもあって良い。
追記:ヤグラゴケのサイズについて。
コメント頂いたので、写真を追加します。
コメント頂いたので、写真を追加します。
この竹定規は、下に5ミリのメモリなし部分があります。
また、トゲシバリが邪魔で、
定規をヤグラゴケの根元までは差し込めてません。
また、トゲシバリが邪魔で、
定規をヤグラゴケの根元までは差し込めてません。
だからまあ、だいたいではあるけど、
高さ1~1.5センチってとこですね。
高さ1~1.5センチってとこですね。