いつやめて良いか分からぬ知らんぷり


イメージ 1


いわゆる、エダシャクの仲間ってことで、
いいんでしょうか?

何せ昆虫には暗く、蛾は特にさっぱりですから。

小枝に擬して身を守っているのでしょうけど、
ここでやっても仕方ない。

バレバレですやん!

ばれてても、擬態をやめない姿が、
可愛かった!


いつやめて良いか分からぬ知らんぷり





シロハラなど雑話


イメージ 1


この冬、
シロハラを見かけないなと思ってた時期がありましたが、
昨日は何度も何度も見かけました。

枝が邪魔ですけど、証拠写真


以下は、雑記です。


ツグミは、
やっぱり例年より少ないままのような気がする。


武庫川のカモ類は、
一月にずいぶん減ってしまい驚かされたけど、
二月に入り通常に戻った気がします。
でも昨年よりは少ないかな。

昨冬はコガモだらけだった場所に、
一月は一羽もいなかったりしました。
今はそうでもありません。

ただ、カモの増減って、意味あるんやろか?

実は、ユリカモメが昨年より少ない。
きっとこれは餌やりが関係してると思う。

人の姿を見ると、近くまで寄って来るヒドリガモも、
今年はそれほど人を意識してないみたいだし、
妙に人慣れしていたオオバンも今年は見ない。

餌をやる人が減ったのだろうか?

思い返せば、昨年の3月、
近隣の昆陽池では鳥インフルエンザでカラスが大量死した。
その影響ってあるんかなあ?

日本野鳥の会のサイトには、

もし、ご自宅の近く(10キロ圏内が目安)で、
野鳥から高病原性鳥インフルエンザが確認された場合、
給餌を自粛することが望ましいと考えられます。


とあります。

この場合の給餌は、
自宅の庭にミカンの輪切りを置いて、
メジロを楽しむ程度のものでしょうが、
原則的には水鳥などへの給餌も同じことだし。


ちなみに、
今年は豚コレラの話題ばかりで、
鳥インフルについてはあまり耳にしません。

何もなしに春が来て欲しいものです。




主なしとて春を忘るな


イメージ 1




特に北日本は冷え込んでいるようですが、
こちらでは梅が咲き始めております。
写真は近所の白梅。

大学生の頃、
近畿北部のけっこう山深い場所を歩いていた時、
「梅の木がある」
と先輩が指をさした。

梅の木があるということは、
そこに昔人が住んでいたのだろう。

よくもまあ、こんな場所に・・・

梅を植えるってことは、
一時的な作業小屋とかではないだろう。

梅の木以外に、
人が住んでいた痕跡は見当たらなかったし、
いつの時代なのか、
どんな人たちだったのか、
想像も出来ませんでした。

しばし呆然としてしまった記憶があります。

この様に、人がいなくなり、
建物が無くなっても、
木が残って、
その場所の歴史を教えてくれる場合があるんです。

あの梅の木、まだありますかね?
もう少ししたら、咲きますかね?


さて、話変わって、
宝塚市内の山なのですが、
ちょっと前にこれまで入ったことのない谷筋を歩くと、
茶の木があった。
かなりたくさんの株が。

周囲を見渡すと、ヤダケの藪もあった。

チャノキもヤダケも、
庭に植えられるイメージが強いし、
ここも昔は人が住んでいたのかなあ?

ちなみに、チャノキは帰化植物と考えるのが普通。
ヤダケは日本原産ながら、植栽で広まった。

まあ、人里離れた山という訳ではなく、
10分歩けばお寺がある。
現代なら、40分も歩けば阪急の駅やスーパーだ。

お寺の関係者の庵があったと考えるのが普通かな?
ヤダケで竹細工を作ってたんかな?

正直なところ、
怖がりの私からすると、
鉄砲水が来たら終わりだろうから、
住むなんてトンデモナイという場所。

そういう意味で、
よくもまあ・・・って思いました。

また今日行ってみようと思ってますけどね。



葉っぱの上に


イメージ 1

イメージ 2



これも地衣類だと思うんです。

てっきりアオバゴケだと思って写したんだが、
どうも違うような気がしてきたし、
先々の宿題としたい。

地衣類については、宿題ばかり増えていく。

ちなみに、上はサカキの葉、下はツバキの葉です。

これら常緑樹の葉が、何年持つのか知らないが、
地衣類にしては短期戦で頑張ってる様ですね。





ツブダイダイゴケ?


イメージ 1

イメージ 2



しつこく地衣類話が続きます。

ツブダイダイゴケかな?
同定の難しさが、地衣類の最大の難点だ。


イメージ 3



この場所で見つけました。

本ブログでは何度か紹介している、
福知山線線路跡のトンネルです。
今はハイキングコースとして整備されています。


さて、古い石垣というのは、
地衣類観察には絶好の場所、のはず。

この路線は、1899年から使われた様ですし、
トンネルも120年以上の歴史がある。

さぞたくさんの地衣類が見られるかと思いきや・・・

このツブダイダイゴケ(?)一種しか見つかりませんでした。
その数も多くはない。
石垣の下の方にあっただけ。

数年前のハイキングコース整備で、
掃除されてしまったせいでしょうか?

いや。
奇麗にした形跡の全くない周囲の古い石垣も、
地衣類はあまりなさそうなのである。


以下は、仮説です。

昨日の記事で、「何の役に立っているか?」と書いた。

実は地衣類は、大気汚染に弱いとされていて、
その指標として利用されることはある。

そうなんです。
この福知山線のトンネルは、電化される前のもの。

最初はSLが走っていたのでしょうし、
私が子供の頃はディーゼルが走ってました。

SLなんて、大気汚染そのもの。

昭和時代のディーゼル機関車って、
排ガス的にはどうだったんでしょう?
まあ良かったとは思えないですよね。

だから、トンネルが鉄道として利用されていた頃は、
相当空気は悪く、
石垣に地衣類がなかった可能性は高いと思う。

しかし、使われなくなって30年以上経ってます。

今でも例えば硫黄酸化物が石垣にしみ込んでいて、
地衣類の生息に適さない、
なんてことはあるんだろうか?

いや、昨日自分で書いておいて、
まだ私は地衣類の時間を分かってないだけなのかもしれん。

30年なんて、地衣類からすればあっと言う間で、
その間に増えなかったことに大した意味はないのかも?

「これからゆっくり生えるんだから、黙って待ってろ!」

そうこの子たちは言っているのかも知れませんね。




地衣類について


イメージ 1



この石垣を黄色くしている存在。
ロウソクゴケの仲間、としておきます。

彼の敵は、ケルヒャー


地衣類について続けます。

森を歩いていて楽しいのは、
そこに暮らす多くの動植物たちが、
お互いに関係しあって生きているから。

ミツバチは花粉を運び、
野鳥たちは植物の種を散布し、
植物は蜜などを見返りに与える。

ミミズは落ち葉を食べ土を耕し、
キノコは倒木を腐らせ土に返したりする。

木はそこにあることで、
山の保水力が増すし、土砂災害の危険性を減らす。

もちろん、人間の価値観からすると、
負の関係性もある。
カミキリムシはザイセンチュウを広め松を枯らす、とか。


さてでは、地衣類はどうか?

うーーーーん? なのである。

北欧で、トナカイが地衣類を食べるけど・・・

もし今、地球上からミツバチが消えたら、
とても大変なことになる。

じゃあ地衣類が消えたら?

何も起こらぬとは思えないが・・
ちょっとよく分かんない。


実は、コケやシダも、似たようなところがある。

もちろんミズゴケは湿地で大きな役割を果たしているが、
その他のコケは?

ワラビやゼンマイを私たちは食するけど、
その他のシダ類は?

近年、コケ女子ってのがいて、
彼女たちは「かわいい」と言う。
逆に言えば、かわいさという造形美以外に、
価値を見出しにくい存在なのだろう。

「何の役に立ってるんですか?」と問われると、
答えに窮してしまうのである。


そんな地衣類、コケ、シダに興味を持とうとするなら、
想像の翼を広げ太古に思いを馳せるのが一番。

それぞれ、地上の主であった歴史があるのだから。


私は思うのである。

上に書いた、ミツバチと植物とか、
野鳥と植物とか、落ち葉とミミズとか、
その関係性は非常にスピーディーだ。

ミツバチと受粉・結実なら
数か月で結果が出る。
だから私たちにはわかりやすい。

でも、地衣類とか、コケとか、シダとか、
過去の地上の主たちの子孫は、
とてもゆったりとした時間の流れの中で、
他の生物に影響を与えているのだろう。

百年、千年、万年、十万年・・・一億年・・・

そんなタイムスパンで考えてはじめて、
地衣類が地球にあってヨカッタ、と実感できる。

近くばかりでなく、遠くも見ましょうよ!

そう語りかけてくる存在なんじゃないかなあ。




ヤグラゴケ


イメージ 1



私の場合、
地衣類の同定は常に(たぶん)が付きまといます。

これも(たぶん)ヤグラゴケ。

トゲシバリもたくさん見えてます。
こっちは、(たぶん)は不要のはず。

先日のコアカミゴケは太陽の塔みたいだったけど、
ヤグラゴケはシャンパンタワーみたい。

見つけられて嬉しかったです。


以下は、すっごい大雑把な、
私の地衣類のとらえ方であります。


昔むかし、ウン億年前、
全ての生物は海の中にいた。

生き物が海から陸地へ本格的に上がるためには、
まず植物が上陸する必要があった。
私たちのような動物は生産ができないのだから。

しかし、植物が海から上がるには、
乾燥対策など、様々な問題があった。

そこで最初にとられた一つの方法が、
菌類に守ってもらうというもの。
それが地衣類。

次の方法は、
植物が自分自身を守るというもの。
根を作り、細胞壁を作り、
いろんな方法で問題に自力で対処し、
コケ、シダときて今の植物が存在する。
まあ菌根菌と助け合ってる植物も多いですけど。

結果、地球全体で見ると、
自分は自分で守るという方法の方が繁栄してはいるが、
菌類に守ってもらうやり方が完全に負けたわけではない。

厳しい環境下では地衣類の方が有利な場合が多い。

日当たりのよい古い石垣などは、
今でも地衣類の独壇場である。


イメージ 2


さて、私がよく歩く山に、
アカマツーハナゴケ群落」というタイプの植生がある。

いろんな地衣類が楽しめる場所だ。

もちろん、アカマツやらススキやら、
普通の植物も生えてはいるのだが、
地衣類が多いってことは厳しい環境なのだ。

そんな場所を、太古の地球を想像しながら歩く。

昔、地衣類が地上の主である時代があったらしい。

その地衣類たちによって作り出された栄養は、
次の陸上進出の植物たちに利用され、
繁栄の礎となっていく。

また恐らく河川などを通じて流れ、
海洋生物の繁栄にも繋がっていった。

その進化の先に、私たち人間がいる。

大げさではあるが、
感謝を込めて地衣類を眺める。
そんな楽しみもあって良い。



追記:ヤグラゴケのサイズについて。
コメント頂いたので、写真を追加します。

イメージ 3


この竹定規は、下に5ミリのメモリなし部分があります。
また、トゲシバリが邪魔で、
定規をヤグラゴケの根元までは差し込めてません。
だからまあ、だいたいではあるけど、
高さ1~1.5センチってとこですね。